盛岡という星で ThePlanet MORIOKA BASE STATION

盛岡を小さく丸いひとつの星に例えます。今までとは違う角度から盛岡を写し取り、見つめようとするものです。 盛岡を小さく丸いひとつの星に例えます。今までとは違う角度から盛岡を写し取り、見つめようとするものです。

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特集:夏は夜/焚き火の時間

2023/7/25

 

   焚き火の時間

 

●●● COLLUMN ●●●

昼休み。「若園」でオニオンそばを啜っていると、ほわっ、スマホが光った。

ちょっと急だけど、夜、集まれたりする?

近々またやろうねって話してた、焚き火の誘い。まったくもう、なんて呟きつつ、さっそく今日の仕事を洗い出す。

ー どこで?
ー 近場なら行ける
ー 中の橋の脇はどう?

夕方の打ち合わせが伸びなければ大丈夫。あそこなら歩いていけるし。グッと力を込めてサムズアップを送り、そばの残りを一息にかき込む。夏のよろこびが一斉に喉を駆け下りていく。よし、やるか。少しせわしなくなる午後に、そば湯で気合いを入れる。

去年、焚き火台を買ってから、こんな日が増えた。ぼんやりと火を眺めて、とりとめのないお喋りをして。みんなで肉を焼く晩もあれば、秋深い夜には静かにコーヒーで温まったりもした。

鮎釣りや鮭の里帰り、白鳥の飛来で折々に季節を知らせてくれる盛岡の川。そろそろ虫よけスプレーがいるな、と頭の中にメモをして、職場へと戻る。夏が全力で降り注いでる。今日も、くらくらするような暑さだ。

 

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〈取材協力〉 KUKU編集部


Photo: Yuuki Chinen   Text: Yutaka Yaegashi

 

 

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